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北海道道立工業技術センター/函館地域産業振興財団 見学

研修情報

前々から研究内容や設備や利用方法などを詳しく知りたいと思っていたのだが、この日、日野口函館市産業支援センター長が願いを叶えてくれた。北海道立工業技術センターの三浦センター長様に研究所の説明やこれからのビジョンをお聞き出来た。
いつもご指導戴いている須田事務局長にもお会いできたのは嬉しかった。総務企画部の宮原部長にご挨拶し、いよいよ岩舩研究支援課長様に施設の案内をしていただくことになった。

函館の北海道立工業技術センター、函館地域産業振興財団を見学した。当社が入居している函館市産業支援センターに隣である。
ここは歴史があり、これまでに研究者により多くの様々な製品が生み出されていた。
グッドデザイン賞も受賞されているには驚く。とにかく企業の経営者や研究開発部門の方は必見の施設であることは間違いない。
概要を一言で言うと『地域企業の研究開発を支援する組織』である。

北海道立工業技術センターHPの記載を抜粋しての説明になるが目的は下記の3つである。
一.北海道立工業技術センターは、地域中小企業の研究開発を支援します。バイオ、食品、材料、機械電子、プロセス技術を応用し、工業をはじめとしてIT、水産、農業等あらゆる分野のご相談に対応いたします。
一.地域企業の技術の高度化促進、新製品の起業化促進、新事業の創出支援のために、食品加工、バイオテクノロジー、工業材料、機械電子技術、装置技術の各分野で、地域ニーズに根ざした研究開発を行います。
一.産業界や学術研究機関等との連携を図りながら、共同研究や受託研究を行います。

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岩舩課長様のご案内で高温高圧調理殺菌装置*1、電波暗室*2、光造形*3などそれぞれの研究室を訪問することが出来た。一つ一つの技術や活用分野を例にとってわかり易くご指導をいただいた。その後、食産業技術支援グループでは食品科学、水産利用、水産加工の分野におけるスペシャリストである吉岡水産科学博士より説明を受けることが出来た。水産物の鮮度保持技術の開発や調査分析などをされていて吉岡博士からのお話は全て新しく聞くもの全てに強い興味関心を持つことになった。日本人の水産に関る根底の支え、世界先端で活用される技術を進化させ続けている方から説明を受けられたことは本当に有り難く感じた。こういう方々に触れることが我々の活力になる。恵まれた環境で事業を推進できていることを再確認し、発想のヒントにもなった。どんどん進め、今度は相談に来よう。

(下の写真は支援を受け地元の企業が開発した座るだけで座位バランス強化が出来る椅子)座っているのは函館のリーダーの一人。

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(用語説明)

*1高温高圧調理殺菌装置(シャワー式)レトルト食品は、常温で長期間の保存を可能にするために、製造時に100℃以上での高温高圧殺菌つまりレトルト殺菌しなければなりません。本装置は、レトルト殺菌の試験装置で、殺菌条件の設定や加熱による食品の変化を調べることができます。
*2電波暗室は、電気製品から外部へ放出される電気的な雑音(ノイズ)を測定したり、試験的にノイズを加えて電気製品の耐久性を試験したりする部屋です。
*3光造形とは、3次元CAD等で作成したコンピューターの立体データを利用して、紫外線レーザーを精密に制御しながら液状の紫外線硬化樹脂に照射し、照射部分のみを硬化させて少しずつ積層し、精密な立体物を短時間で作製する技術です。
その他にも面白そうなものがあったので記載しておく。
・ハイスピードビデオ・カメラとは車が衝突する瞬間、車体がクラッシュし、ダミー人形がハンドルに叩き付けられるといった自動車の衝突試験の映像を、多くの方がテレビ等でご覧になったことがあるでしょう。このように人間の眼では速すぎてわからない、瞬間的に起こる高速現象を記録するカメラが、ハイスピードビデオ・カメラです。
・分光測色計、食品の色を測れます。食品の品質を決める重要な要素の一つが色(カラー)です。さらに、塩分や糖分などのさまざまな理化学成分によっても品質は左右されますが、風味(フレーバー)や肉質(テクスチャー)も重要な要素になります。
・クリープメーターは食品の硬さを測れます。食品の”美味しさ”には、大きく3つの要素があります。まずは見た目のおいしさ、次に食べたときの食感のおいしさ、そして、味としてのおいしさです。食品の品質管理や研究開発を行う場面では、これらの要素を客観的に数値化することが大切です。

以上